今シーズンよりチカラマチラボにて新たにお取り扱いを始めたUNKRUID(アンクルイド)。
ゆっくりではございますが,ブログでも少しづつ皆様にご紹介できればと考えております。
まずはUNKRUIDついて,
同ブランドは,2023年にベルギー・アントワープで設立されました。
そのものづくりは,シルエットやパターン,素材,生地に至るまで徹底的に研究し,それらをデザインへと落とし込んでいくことからはじまる。
なかでも特に強いこだわりを持つのが,生地や素材に対する探究です。
天然素材を用いた生地については、日本をはじめ、ヨーロッパ各地の生産者と協働し,各地の織物工場・職人との対話を何度も重ね,共同研究を通して独自のテキスタイルを開発しています。
伝統的な技術や古い織機に敬意を払いながらも,過去の技法を単になぞるのではなく,現代の感覚へと置き換えることを目指しています。
また、UNKRIUIDの生地研究において重要なテーマのひとつが,着用や洗濯を重ねることで生地がどのように変化していくのかという「経年変化」です。新しい物の状態だけを完成形とするのではなく,時間とともに素材が変化し,着る人の生活や時間の積み重ねによって表情を深めていく。そのプロセスまでも含めて,生地と衣服のあり方を探究しているのです。
今シーズンも魅力的で興味深い生地を作り出していますが,今回は一際目を引く’KELSCH’(ケルシュ)という生地にスポットを当て,ご紹介します。
KELSCHとは,フランス・アルザス地方に伝わる伝統的な織物のひとつ。
一般的には、青や赤を基調としたチェック,またはストライプ柄が特徴で,伝統的にはリネンやヘンプ,後にはコットンとの混紡などで織られてきました。
もともとはアルザスの農村部で,農家が冬の農閑期に自宅の織機を使って織っていたという,生活に根ざしたホームスパン的な織物です。ファッションという文脈ではなく,テーブルクロスやベッドリネンなどといった生活に寄り添ったテキスタイルとして親しまれています。また,各家庭や地域ごとに柄の細かな違いがあり,同じKELSCHでも多様なチェックが存在しているようです。
UNKRIUIDがつくり上げたケルシュは,フランス東部で織られた,コットン・リネン・ウールの3素材で構成された生地です。
適度なドライ感がありながら,柔らかさのなかにしっかりとしたコシが感じられる,その独特の風合いが魅力です。また,深みのある美しいブルーカラーも印象的で,素朴さと愛らしさを併せ持った,味わい深い生地に仕上げられています。
New Dream – woven cap
Three Points – woven scarf
スクエアカットのブリムへとつながるフロントピースと,頭部を囲むように3本のダーツが入るバックピース。この2枚のピースからなるユニークな構成のキャップ 「New Dream」。
カーブ部分にバイアスパーツを差し込むことで,独特の立体感を生み出したスカーフ「Three Points」。3つのポイントを自由な発想でアレンジすることができ,巻き方や組み合わせによってさまざまな表情を楽しめる,有機的なフォルムが魅力の一枚です。
ショート丈のボックスシルエットに,ライナージャケットを思わせる端正な佇まいを持つ一着。
最大の特徴は、その独特なパターン構成にあります。肩からフロント,バックへと続くパネルが途切れることなく襟へとつながることで,一般的なジャケットとはひと味違った,すっきりとしたラインを形成しています。
さらに,肩のトップに施されたダーツが立体感を生み出し,スタンドカラーを首元へと自然に沿わせることで,コンパクトなボディながらも奥行きのあるシルエットに仕上げています。
フロントには繊細なダブルウェルトの箱ポケットを配置。外側のデザインを極力シンプルにまとめながら,内側には2つのポケットを備え,実用性もしっかりと確保されています。
ミニマルなデザインをベースに,パターンとディテールによって独自のフォルムをつくり上げた,ライナージャケットの素朴さとモダンな仕立ての感覚が共存するジャケット。
ゆったりとしたシルエットが魅力的なプルオーバータイプのフーディー。
特徴的なのは,前身頃のパネルからフードまでを一続きのパターンで仕立てた独特の構造です。そこへ三角形のパーツを組み合わせることでフードを形作り,シンプルな見た目のなかにも立体的で個性的なフォルムを生み出しています。
フロントには,少し位置をずらして設けられた7mm幅の片倒し縫い目から続くハーフボタンのプラケットを配置。ディテールを主張しすぎることなく,全体のデザインにさりげないアクセントを加えています。
袖は動きやすいラグランスリーブ。さらに,脇の縫い目に沿って配したサイドポケットや,裾の内側に仕込まれたドローコードによって,シルエットの調整も可能です。
リラックスしたフィット感をベースに,パターン構成や縫製仕様によって独特の立体感を持たせた,シンプルながらも細部にこだわりを感じさせる一着です。
ゆったりとしたワイドレッグのシルエットが印象的なフルレングストラウザーズ。
ウエストは独立したベルト部分を設けず,ドローコードで調整するシンプルな仕様。リラックスした穿き心地でありながら,随所に施されたダーツによって,独特の立体感が生まれています。
特に特徴的なのが,後ろ身頃の低い位置に配された2本のダーツと,膝の内側に入れられたダーツ。これらによって生地に自然な膨らみが生まれ,裾に向かって単純に広がるワイドパンツとは異なる,弓のような独特のラインを描きます。
ポケットは,脇の縫い目に沿ってすっきりと収めたサイドポケットに加え,バックにはシングルボタンで開閉するパッチポケットを配置。
リラックス感のあるワイドシルエットをベースにしながら,パターンによって生まれる立体的なフォルムが特徴的な一本です。

KIJIMA TAKAYUKI x BLACKBIRD
bucket hat “embroidery” / BBYY26Y003
Isabella Stefanelli
JACK / Jack flight-Isaran-opal
UNKRUID
Early Morning – woven shirt
Deep Reading – woven trousers
EMATYTE
One-piece Derby Shoes / ART. D 20 B
懐かしい田園の記憶と,現代的で技術的な感性。
その相反するものを静かに結び合わせながら,UNKRUIDは,過去から受け継がれた技術を用いて未来へと続く衣服をつくっています。
静かな観察を通して,瞬間や記憶,人との関わりを見つめる。
そして,時間と空間の中で人生が美しく歳を重ねていく過程を、衣服というかたちで記録していく。
それが,UNKRUIDのものづくり。
私たちが永く大切にしていきたいと思えた,数少ない作り手のひとつです。
ぜひ一度お手に取ってご覧いただければ嬉しいです。
イソムラ







